こんにちは。
「経済指標のある日は自動売買EAの稼働を停止しましょう!」
FX自動売買を使用しているとよくこういった言葉を耳にすると思います。
正直、FX初心者の頃の僕はこの意味がよくわかりませんでした。
- 「というか経済指標って何?」
- 「なんで止める必要があるの?」
昔の僕と同じ様にこんな疑問をお持ちの方も結構いるのではないでしょうか?
今回はそんな方に向けて「経済指標」について解説していきたいと思います。
経済指標とは?
経済指標というのは、簡潔に説明すると「物価、金利、景気、貿易など経済状況を構成する要因を数値化」したものとなります。
これらを各国の公的機関が決まった日時に発表します。
特に重要度が高い経済指標の場合は、その内容によって為替市場が大きく影響を受けやすいので経済指標の発表時には注意が必要となってきます。
経済指標時になんで止める必要があるの?
経済指標時にFX自動売買の稼働を停止させるのは、前述したように「経済指標の発表で相場が急変する可能性がいつもよりも高い」からです。
相場が急変したときに、もしFX自動売買が逆ポジションを所持していた場合、どんどん含み損が膨れ上がっていき、最終的には強制ロスカットするなんてことも考えられるのでそういったリスクを避けるために「予め経済指標時にはFX自動売買を停止させておきましょうね」というふうに言われています。
一体どういった経済指標に注意したら良いのか?
経済指標の発表日時・スケジュールというのはあらかじめ決められています。
ですので経済指標のスケジュールを前もって確認することができます。
- 雇用統計
- FOMC
- GDP
- ISMなどなど
これらは重要指標といって数ある経済指標の中でも注意しておくべき項目になります。
ウェブで調べると経済指標のスケジュールが確認できるサイトが色々とあるのですが、その中でも個人的にオススメなのが「みんかぶFX経済指標カレンダー」です。
「みんかぶFX経済指標カレンダー」の良いところは経済指標の「重要度」が星の数(5段階)で示されていることです。
星の数が多ければ多いほど重要であり相場が反応しやすいということを表しています。
ですので「星4」「星5」の経済指標が発表されているときは、その数時間前に自動売買を停めておく(ポジションもできれば決済しておく)と急な市場変動によるリスクを避けることができます。
大体重要度が高いのは「アメリカ」「イギリス」「ユーロ」などです。
左側に国旗のマークが付いているので「どの国の通貨が影響出そうか」というのを判断すると良いです。
例えば「ドル円」の通貨ペアを扱っている自動売買の場合は、基本的には「日本とアメリカ」をチェックしておくべきです。
日本の経済指標はそこまで多くないのですがアメリカの経済指標は数も多く、また重要度が高い指標もかなりあるので警戒しておいたほうが良いです。

また例えば「ユーロドル」の自動売買を動かしている場合は「ユーロとアメリカ」の経済指標をチェックしておきましょう。
逆に「ドル円」「ユーロドル」といった通貨ペアの自動売買を使用しているときに「オーストラリア」「カナダ」「スイス」などの経済指標はあまり気にしないで良いです。

ちなみに重要度の星の数ですが「星4」「星5」をチェックして警戒しておけば良いです。
これを毎朝または1周間ごとに確認しておきましょう。
正直僕は重要度を表す星の部分しか見ていないので、経済指標の中身自体はあまり知識がありません。
僕たちは経済アナリストではないのでそこを予測したって仕方がないですし、自動売買を安全に運用する目的だけであれば重要度を機械的に判断して自動売買の稼働・停止を判断すれば良いかなと個人的には思います。
ただ毎朝チェックしていれば自然と重要指標の名前は嫌でも自然と覚えてきます。
ですのでまずは経済指標をチェックするのを日課にして「今日は何時にこういう重要指標があるんだな」ということを把握しておくことがとても大事です。
重要度が高い経済指標
- ADP雇用統計
- 雇用統計
- FOMC政策金利
- GDP
- ISM製造業景気指数
- ISM非製造業景気指数
- ECB政策金利
- 他にも沢山
↑見るだけで頭が痛くなってくるような文字列ですが、ここにあげた経済指標はいつも星の数がMAX(星5)に近いです。

先程も言いましたが、それぞれの経済指標がどういった意味を示しているのかというのは僕自身もあまり理解していません。
もちろん知っておいたほうが良いのですが、自動売買で利益をあげる目的であれば経済指標の中身まで知る必要はないかなと思っています。
要人発言もチェック必須
また経済指標だけでなく要人発言もチェックしておく必要があります。
要人発言とは?
要人発言というは文字通り「重要な人たちの発言」のことです。
最近で言えば経済指標よりも要人発言の方が相場が大きく動く傾向にあります。
主な要人発言
- FRB議長
- ECB総裁
- 日銀総裁
- アメリカ大統領
- などなど
こちらの要人発言も経済指標と同じく発言日時というのはあらかじめ決められています。

この要人発言をチェックするのに便利なのが「Cymo」というアプリです。
「Cymo」アプリをインストールしたら「ニュースタブ」をタップし経済指標を確認しましょう。
経済指標と一緒に要人発言が掲載されています。
「Cymo」は星3つで重要度を表しており、星3つで赤文字の項目は重要度が高いことを示していますので、こちらで判断していきましょう。
先程の「みんかぶ」にも要人発言は掲載されているのですが、要人発言に関しては「Cymo」の方が抜け目なく掲載されています。
ですので経済指標は「みんかぶ」、要人発言は「Cymo」をチェックするのが個人的には良いかなと思います。

突発的な要人発言
要人発言は事前にスケジュールが組まれていると記述しましたが、予定にはない突発的な要人発言もあります。
たとえばアメリカ大統領が何か突発的な発言を行い、それに市場が反応することもあります。
いわゆる不意打ちみたいなものです(笑)
この突発的な要人発言は、前者たちとは違い事前に防ぎようがありません。

最近の傾向
最近の傾向としては「経済指標ではあまり動かない」「要人発言は大きな値動きがある」という傾向にあるかなと思います。

要人発言については無風のときもありますが、結構ガッと動くときも多いので結構警戒が必要になります。
重要な経済指標・要人発言は全部停めたほうが良いの?
- 「重要な経済指標・要人発言は全部停めたほうが良いでしょうか?」
- 「ポジションを結構抱えているんですが経済指標・要人発言で停めたほうが良いでしょうか?」
こういった悩みも結構多いかなと思います。
ただこれはケースバイケースですので正直答えというのはありませんし、正解もありません。
停めないこともあるし、停めることもあります。その時その時、その人その人によって判断は別れます。
限りなくリスクを抑えたいのであれば重要度が高い事柄に関しては理想としては停めたほうが良いですが、正直その時その時によって抱えているポジション数なども全然違いますし停められないときだってあります。
また全部停めていたらそれはそれでチャンスを逃すことも全然ありますので、これはやはり自身で経験を積んでいって判断していくしかありません。
そのためには「経済指標」「要人発言」のチェックを欠かさず行うこと、そしてそのときにどれだけ動いたのかをきちんと見ておくことが大事です。

その他気をつけておくべきこと
ビッグイベント
例えばアメリカ大統領選挙などは市場も大きく反応します。
ですのでリスクを抑えたいのであれば、ビッグイベントの前後1~2週間は停止しておくと良いでしょう。

年末年始
年末年始は市場参加者が極端に減るため流動性が落ち急変動しやすいです。
リスクを抑えたいのであれば、それまでにポジションを整理しておき停止しておいたほうが良いですね。
最後に
以上、注意すべき経済指標・要人発言と運用の考え方でした。
色々と記述してきましたがこれらの判断に『完璧』などというものは存在しません。
「あああ・・・雇用統計で自動売買を停めたけどもし停めなければ爆益だった・・・」ということもざらにありますし逆に「停めておけばよかった・・・」なんてこともあります。

2度目になりますが、そのためには「経済指標」「要人発言」のチェックを欠かさず行うこと、そしてそのときにどれだけ動いたのかをきちんと見ておくことが大事です。
- Aさん:「この週は何日の何時に重要な経済指標があるな。この経済指標は結構動く傾向にあるからそれまでにポジションを整理して停止に向けて準備しておこう」
- Bさん:「経済指標って何?要人発言って何?」
- Cさん:「経済指標とか要人発言のチェック?めんどくさいし適当でいいよ。動くか動かないかなんて時の運でしょ。」
果たしてAさん、Bさん、Cさんの誰が結果を残す確率が高いでしょうか?
少なくともこの記事を見た方はすでにBさんは卒業したはずです。
あとはCさんになるのか、それともAさんになるのかは自分次第ですので、どちらを目指すのが良いのか考えてみていただければと思います。
それでは!